血液の成分
血漿
60%
水 分
90%
各種成分を溶解・含有しそれらと熱の運搬をする。
たんぱく質
8%
アルブミン・グロブリン・フィブリノーゲンなどが主成分。
非たんぱく質
2%
無機塩類・脂肪・ブドウ糖・尿素などを含む。
血球
40%
血小板
12万〜34万個/mm
3
血液を凝固させる働きがある。
白血球
3600〜9800個/mm
3
白血球は食菌作用、リンパ球は免疫に関係している。
赤血球
370万〜570万個/mm
3
ヘモグロビンを含み、酸素と二酸化炭素の運搬が役目。
赤血球数(RBC)
正常値・異常値の見かた
赤血球はからだのすみずみに酸素を運び、いらない炭酸ガスを体外へ
運び去るという大切な役目を果たしています。赤血球が少ないと各細
胞が酸欠状態になりからだに異常をきたします。正常値の目安は、1
立方ミリメートルの中に男性で430万〜570万個、女性で370
万〜500万個あればOK。酸素の補給や炭酸ガスの排出もきちんと
なされています。異常値となるのは男性で430万個以下、女性では
370万個以下で、さらに、男女とも300万個以下の数になると、
それは明らかに貧血状態といえます。
考えられる主な病気
生理の出血、妊娠、分娩、授乳、または栄養不足など、鉄分の不足が
原因で起こる「鉄欠乏性貧血」、この種の貧血の場合は、「胃がん」
「胃潰瘍」「大腸がん」などによって本人の気づかないうちに出血を
起こしている可能性もあるのできちんと検査を受けた方が良いでしょ
う。そのほかビタミンB12の欠乏による「悪性貧血」、骨髄の造血機
能低下による「再生不良性貧血」なども考えられます。
ヘモグロビン量(Hb)
正常値・異常値の見かた
ヘモグロビンは赤血球に含まれる成分で、赤血球の酸素補給や、炭酸
ガス排除の役割になくてはならない成分です。異常値となるのは1デ
シリットルあたりに男性で13.5グラム、女性で11.3グラム以下。
これなら貧血の中でも軽い方で、10グラム以下になると男女ともはっきり
貧血といえます。ただし貧血の正確な判定にはヘモグロビンの量
だけでなく、赤血球数、ヘマトクリット値の3つの検査数値から一定
の比率(赤血球恒数)で調べることが必要です。赤血球恒数の正常値は
MCH(平均赤血球色素量)27〜31ピコグラム、MCV(平均赤血球容積)
83〜99立方ミクロン、MCHC(平均赤血球色素濃度)32〜36%です。
考えられる主な病気
男女とも1デシリットルあたり10グラム以下の場合は強度の貧血と
判断されますが、一般的には正常値から1〜2グラムくらい低くても
問題はありません。赤血球恒数を調べると貧血の種類をはっきりさせ
ることができます。MCH、MCHCが正常値より下ならば「低色素
性貧血」、MCVが増加すれば「大球性貧血」と診断されます。
ヘマトクリット(Ht)
正常値・異常値の見かた
ヘマトクリット値とは、いわば「赤血球容積値」のことで血液中に占
める赤血球の容積を調べること。男性で40〜50%、女性で35〜
45%なら正常値となります。幼児の場合は60%前後と多くなる場
合がありますが、15歳くらいから成人の正常値になってきますので、
心配はいりません。
考えられる主な病気
ヘマトクリット値が低い、つまり血液中の赤血球の占める割合が低いと
いうことは濃度が薄く、貧血ということです。逆に数値が高ければ「多
血症」、もしくは「脱水症」など体液の異常が考えらえます。また、多
血症と診断された場合、「慢性の心臓病」「呼吸器の病気」に患ってい
る可能性もありますのでさらに詳しい検査を受けてみてください。
白血球数(WBC)
正常値・異常値の見かた
白血球は体内に侵入してきた細菌や異物を分解して、私たちのからだを
守る働きをしています。ですから外傷もないのに白血球が正常値より極
端に増加していたら内部に異常があると考えられます。ただ白血球はち
ょっとした生理的変化で変動しやすいので基準値は約1立方ミリメート
ルあたり3600〜9800個と広くなっています。これより少し増減
するくらいなら心配はありませんが、千単位から万単位まで増加すると
体内になんらかの炎症が起きていると考えられます。また、3000個
以下の極端に少ない数値も異常値となります。
考えられる主な病気
・ 白血球が増加している場合「白血病」「肺炎」「胆のう炎」「膵炎」
「虫垂炎」「歯ぐきの炎症」など。たとえば急性虫垂炎、肺炎なでは一万
5000〜二万個、これに腹膜炎を併発すると二万〜三万個まで増加しま
す。さらに白血病だと20〜30万個、また800万個まで達することが
あります。
・白血球が減少している場合
急性骨髄性白血病など「白血病の初期」「再生不良性貧血」「膠原病」
「はしか」「A型肝炎」「腸チフス」「薬剤アレルギー」ほか、放射線や
抗がん治療による副作用などが考えられます。
白血球分類
正常値・異常値の見かた
白血球には好中珠、単珠、好酸珠、リンパ珠、好塩基珠の五つの種類があり、
それぞれが病気によって独自の働きをします。これらが白血球の中に正常な
割合で占めていれば特に心配はありません。どれか一つでも極端に異なった
場合は、その白血球の種類から病気を調べることができます。
考えられる主な病気
・好中珠が増加している場合
「感染症」「炎症」「外傷」「心筋梗塞」「鉛中毒」「骨髄性白血病」など。
・単珠が増加している場合
「チフス」「結核」「梅毒」などの特殊な感染症や「膠原病」が考えられます。
・好酸珠が増加している場合
「ぜんそく」「じんま疹」「寄生虫症」「アレルギー」など。
・リンパ珠が増加している場合
「ウイルス感染症」「リンパ性白血病」「百日せき」など。
・好塩基珠が増加している場合
「慢性骨髄性白血病」など。
血小板数
正常値・異常値の見かた
血小板は、血液1立方ミリメートル中10万個以下になると止血能力が低下
して血が止まりにくくなります。そして5万個以下になると、鼻血が出たり
歯ぐきに血がにじんだり、皮下出血で紫色の斑点が出てきたりと出血症状が
あらわれます。さらに3万個を切ると腸内出血、血尿が起き、2万個以下に
なると命を落とす可能性があります。また、数が多すぎるのも減少時と同じ
く止血能力が低下して血が出やすくなります。
考えられる主な病気
血小板の減少では「血小板減少症」「血小板減少性紫斑病」が考えられます。
これには二種類あり、ひとつは幼児に起こりやすい「特発性血小板減少性紫
斑病」で、原因不明、もしくはカゼや風疹が要因となり、突然皮下出血や鼻
出血、歯肉出血を起こすものです。また、この病気で6ヶ月以上血小板の増
加が見られない場合は慢性型となりますが、一般的には問題ありません。
もうひとつは、「白血病」や「再生不良性貧血」などの進行とともにあらわれる
ケースで、「二次性血小板減少症」と呼ばれます。
赤血球沈降速度(ESR)
正常値・異常値の見かた
一般的に「血沈」と呼ばれるこの検査は、試験管の中で赤血球が一時間に
どれくらい沈むかを調べるものです。男性なら1〜7ミリ、女性なら3〜
11ミリが正常範囲になりますが2〜3ミリ早くても心配はありません。
20ミリ沈むと男女ともなんらかの病気にかかっている恐れがありますので、
きちんと精密検査を受ける必要があります。また、沈む速度があまりにも
遅い場合も要注意。
考えられる主な病気
・20〜50ミリの場合
「気管支炎」「肺結核初期」「貧血」のほか、病気ではありませんが、「妊娠」など。
・50〜100ミリの場合
「悪性腫瘍」「肺炎」「肺結核」「肝硬変」「血友病」など。
・100ミリ以上の場合
血液系統の「悪性腫瘍」「肋膜炎」「腹膜炎」などが考えられます。
・ ほとんど進まない場合
「多血症」にかかっている恐れがあります。